薬膳図鑑

当レストラン、蒸士茶楼 -むしちゃろう- で簡易的に展示している54種類の薬膳素材です
解説を必ずしもお読みになる必要はありません。お気持ちの赴くままに、
なんとなく見た目を楽しむ」「気になる・知っている素材だけ探してみる」など
お気軽に、当店の薬膳図鑑をお楽しみください

※加工方法については基本的に省略しています

阿膠あきょう

ロバなどの皮や骨などの抽出物
成分: アミノ酸、コラーゲンなど


昔から日本でも愛され、様々な用途で使われてきた万能な素材。

補血や止血に作用があると言われています。

鬱金うこん / ターメリック

ショウガ科の植物
成分: クルクミンなど


市販の二日酔い対策のドリンクやサプリでも有名。

肝機能や消化に作用があると言われています。

何首烏かしゅう

ツル科の植物で、別名ツルドクダミ
成分: アントラキノン類、スチルベノイドなど


ドクダミとは別種。1720年頃、徳川吉宗や大名が栽培を命じたとされる事でも有名。

強壮や整腸に作用があると言われています。

夏草花かそうか / サナギタケ

人工栽培されたキノコの一種
成分: コルジセピンなど


日本ではまだマイナーな素材。冬虫夏草とうちゅうかそうと同属で、成分が似ています。

免疫や強壮に作用があると言われています。

葛根かっこん

マメ科のくずの根
成分: プエラリン、ダイゼインなど


市販の物や病院で処方もされる風邪対策の漢方薬で有名。

発汗や肩こりに作用があると言われています。

乾姜かんきょう

ショウガの根茎こんけい
成分: ギンゲロール、ショウガオールなど


ショウガの根を湯通し/蒸した後に乾燥して作られる素材。

胃腸や温血に作用があると言われています。

甘草かんぞう

マメ科カンゾウ属の植物
成分: グリチルリチンなど


砂糖の約150倍の甘さをもつグリチルリチン酸。化粧品などにも使用される事も。

抗炎や鎮咳に作用があると言われています。

金針菜きんしんさい

ワスレグサ科の本萱草ほんかんぞうの花の蕾
成分: 鉄分、タンパク質など


鉄分含有量が圧倒的に高い素材で、ほうれん草の約20倍とも。別名「忘憂草ぼうゆうそう」。

補血や不眠症に作用があると言われています。

銀耳ぎんじ / 白キクラゲ

シロキクラゲ属のキノコ
成分: ビタミンD、食物繊維など


ビタミンD含有量は食品の中でもトップクラス。さらに食物繊維豊富。

美肌や呼吸器に作用があると言われています。

枸杞子くこし / クコの実

ナス科クコ属のクコの実
成分: ベタイン、ゼアキサンチンなど


昔から人々に愛され、秋の季語でもある素材。健康や美容に最適な栄養が豊富。

抗脂や美容に作用があると言われています。

桂皮けいひ / シナモン

クスノキ科の樹皮や周皮
成分: シンナムアルデヒドなど


主流のシナモンは4種類程存在しますが、桂皮はシナモン属カシア種が一般的。

鎮静や解熱に作用があると言われています。

決明子けつめいし

マメ科のエビスグサまたはエビスグサの種子
成分: エモジンなど


「ハブ茶」の素材で有名。某有名アーティストの名前の由来にもなっています。

便秘や視力に作用があると言われています。

芡実けんじつ

スイレン科のオニバスの種子
成分: デンプン、ビタミンCなど


日本では天然記念物に指定されていますが、海外では食用栽培されています。

強壮や鎮痛に作用があると言われています。

紅花こうか

キク科ベニバナ属の花
成分: リノール酸、オレイン酸など


最初は黄色の花弁ですが水にさらして乾燥を繰り返すと綺麗な紅色へ変化します。

血行や生理に作用があると言われています。

抗菊花こうきくか / 食用菊

食用に栽培された菊花
成分: クサンテノン、ビタミンAなど


食用菊にも種類は様々ありますが、中国・杭州で作られた菊を「抗菊花」と呼びます。

視力や解毒に作用があると言われています。

五加皮ごかひ

ウコギ科の植物の根皮など
成分: ステアリン酸、セサミンなど


植生のウコギには棘があり、昔は人や動物の侵入防止に生垣で育成されていた事も。

筋肉や肝腎に作用があると言われています。

五味子ごみし

マツブサ科のチョウセンゴミシの果実
成分: シザンドリンなど


酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味かんみ(塩味)の五つの味がする。というのが名前の由来。

鎮咳や強壮に作用があると言われています。

柴胡さいこ

セリ科のミシマサイコの根
成分: サイコサポニンなど


中国最古の神農本草経しんのうほうぞうきょうにも記載がある、歴史の深い素材。

精神や解熱に作用があると言われています。

山査子さんざし

バラ科のサンザシの果実
成分: クエルセチン、クロロゲン酸など


東洋のみならず、欧米でも強心作用や血液循環を高めるハーブとして使用されている素材。

消化や瘀血おけつに作用があると言われています。

山梔子さんしし / クチナシの実

アカネ科クチナシ属の果実
成分: ゲニポシド、クロシンなど


昔から果実を黄色の着色料、アミノ酸との化学反応で青色の着色料としても使用。

精神や不眠に作用があると言われています。

酸棗仁さんそうにん

サネブトナツメの種子
成分: ジジベオシドなど


市販の酸棗仁湯さんとうにんとうという不眠対策の漢方薬でも有名。

不眠や神経に作用があると言われています。

山奈さんな

バンウコンの根茎
成分: ボルネオール、カンフェンなど


ショウガ科である為、ショウガの香りがする。線香の天然の香りづけにも使用。

消化や健胃けんいに作用があると言われています。

山薬さんやく

ナガイモの根茎
成分: ステロイド、デンプンなど


副作用の無い天然ステロイドとも呼ばれる。市販の強壮ドリンクに入っている事が多い。

滋養や強壮に作用があると言われています。

芍薬しゃくやく / シャクヤク

シャクヤクの根
成分: モノテルペン配糖体ペオニフロリンなど


「立てばシャクヤク、座ればボタン」で有名。昔から女性に人気の素材。

鎮痛や弛緩しかんに作用があると言われています。

熟地黄じゅくじおう

アカヤジオウなどの根
成分: カタルポール、イリドイド配糖体など


普通の地黄とは違い、酒と共に蒸して乾燥させた生地黄しょうじおうを熟地黄と呼びます。

貧血や月経に作用があると言われています。

石菖根せきしょうこん

セキショウの根
成分: アザロン、セスキテルペンなど


日本で育成される草の石菖とは異なり、薬膳では菖蒲しょうぶの生薬をセキショウと呼びます。

鎮痛や鎮静に作用があると言われています。

石膏せっこう

鉱物
成分: 含水硫酸カルシウム


芸術でも使われるあの石膏。硫酸カルシウムは全くの無毒で、豆腐の凝固剤に使われる事も。

解熱や抗炎に作用があると言われています。

草果そうか / ビッグカルダモン

ショウガ科スグ属の植物の実
成分: テルペノイドなど


カルダモンとは別種ですが、スパイスとしてよく使われています。

消化や嘔吐に作用があると言われています。


蒼朮そうじゅつ

ホソバオケラの根茎
成分: ヒネソール、アトラクチロールなど


香りが強く、昔から神社や寺院などの薫香くんこうにも使われる事も。

発汗や血圧に作用があると言われています。

松子そんず / 松の実

マツ科の植物の種子
成分: タンパク質、オレイン酸など


「陸の牡蠣」と呼ばれる程、亜鉛の含有量が高い。

酸化や潤いに作用があると言われています。

大棗たいそう / ナツメ

ナツメの成熟した果実
成分: ダマラン系サポニン、糖類など


「大棗を使わない漢方医など居ない」と言われる程、薬膳の一番の代表格。

補気や鎮静に作用があると言われています。

釣藤鈎ちょうとうこう

カギカズラのかぎ状のトゲやツル
成分: リンコリフィンなど


リコリフィンがセロトニンなどの物質に働きかけると言われています。

血圧や睡眠に作用があると言われています。

陳皮ちんぴ

温州ミカンなどの果実の皮
成分: リモネン、フラボノイド配糖体など


作るのも簡単で、柑橘系の香りは色々な食事に合う為、昔から愛されてきた素材。

冷えや胃腸に作用があると言われています。

当帰とうき

セリ科の根
成分: リグスチリドなど


主流な物は4種類程あり、当店で展示しているのは中国当帰になります。

補血や保温に作用があると言われています。

党参とうじん

ヒカゲノツルニンジン
成分: サポニン、フェニルプロパノイドなど


市販の栄養ドリンクに入っている事が多く、昔は人参の代用品で使用されていました。

強壮や食欲に作用があると言われています。

桃仁とうにん

バラ科のモモの種子
成分: アミグダリンなど


「桃の節句」という言葉がある程、桃は昔から女性に人気で、葉も種も素材で使われます。

月経や便秘に作用があると言われています。

杜仲とちゅう

トチュウの樹皮
成分: グッタペルカ、リグナンなど


杜仲の葉も古くからお茶などで親しまれてきた素材で、その樹皮の素材です。

降圧や強壮に作用があると言われています。

人参にんじん / 高麗人参こうらいにんじん

ウコギ科のオタネニンジン
成分: ジンセノサイドなど


人参にも様々な種類があり、当店で展示しているのは白参ハクジンという種類です。

疲労や免疫に作用があると言われています。

貝母ばいも

アミガサユリの鱗茎
成分: ペイミンなど


日本ではあまり見かけないものの、中国では汎用的な風邪対策の生薬です。

鎮咳や去痰に作用があると言われています。

麦門冬ばくもんどう

ジャノヒゲの塊根
成分: オフィオポゴニンなど


市販の風邪の漢方薬にもよく含有されている素材。

風邪や潤いに作用があると言われています。

八角はっかく

トウシキミの果実
成分: アネトールなど


スパイスでも有名。新型インフルエンザの薬「タミフル」の原料でもあります。

鎮痛や脱腸に作用があると言われています。

薔薇ばら / マイカイ

バラ科のハマナスの蕾
成分: シトロネロール、ゲアラニオールなど


ジャスミン、ゆず、はちみつ、ミントなどと相性がよく、お茶で飲むのが一般的です。

気血や精神に作用があると言われています。

半夏はんげ

カラスビシャクのコルク層を除いた塊茎かいけい
成分: フラボノイド、フェノール類など


名前の通り、夏の半ばに花が咲くので半夏と名付けられました。

胃腸や渇きに作用があると言われています。

板藍根ばんらんこん

ホソバタイセイなどの根や根茎
成分: アルカロイドなど


多くのウイルスの働きを抑制する為、東洋・西洋問わず抗ウイルス性が研究されています。

抗菌や抗炎に作用があると言われています。

百合びゃくごう / ゆり根

ユリの鱗茎りんけい
成分: デンプン、タンパク質など


日本でも人気のあるゆり根は、江戸時代から栽培されています。

潤肺や止咳に作用があると言われています。

白朮びゃくじゅつ

オオバナオケラの根茎
成分: アトラクチロンなど


蒼朮そうじゅつと対をなす白朮蒼朮に比べ、香りも穏やかです。

止汗や利尿に作用があると言われています。

茯苓ぶくりょう

マツの根の担子菌類たんしきんるい
成分: パキマンなど


松の根の近くで寄生する菌類。昔の人は「松の神霊が結実したもの」と言い伝えていたとも。

健胃や代謝に作用があると言われています。

防風ぼうふう

セリ科ボウフウの根や根茎
成分: クロモン類、クマリン類など


古い書物にも「風邪を治す重要なもの」と記され、防風と名付けられたそうです。

発汗や解熱に作用があると言われています。

麻黄まおう

マオウの地上部の茎
成分: エフェドリンなど


薬に配合された麻黄がドーピングで陽性になる事も。用量を守れば非常に安全な素材です。

発汗や鎮痛に作用があると言われています。

薏苡仁よくいにん

ハトムギの種皮を除いた種子
成分: デンプン、グルタミン酸など


中国最古の薬物書にも「安全で有益」という評価を受けている昔ながらの素材。

美肌や関節に作用があると言われています。

洛神花らくしんか / ローゼル

ハイビスカスの一種
成分: 有機酸、アントシアニン色素など


観賞用のハイビスカスとは別種で、オクラに近い植物だと言われています。

血圧や疲労に作用があると言われています。

龍眼りゅうがん

ムクロジ科リュウガン属の果実
成分: フラボノイド、ブドウ糖など


生の龍眼はライチの様な味で、糖度20度を超える事も。

補血や強壮に作用があると言われています。

緑豆りょくとう

マメ亜科のヤエナリの種子
成分: タンパク質、炭水化物など


日本では「緑豆もやし」や「緑豆春雨」などの原料で有名。

解熱や消化に作用があると言われています。

蓮実れんじつ / ハスの実

ハスの種子
成分: カルシウム、カリウムなど


ハスの花が枯れた後に、花托かたくの中に出来る実をハスの実と呼びます。

胃腸や精神に作用があると言われています。


ここまでご覧頂き、ありがとうございました。
興味のある方は是非、当店のこだわりもご覧ください。

※1. 当ページに記載されている全ての薬膳素材は、医薬品的効能・効果を一切標榜するものではありません。2. 確認された含有成分のみを正しく精査し表示しています。3.当ページで記載している全ての薬膳素材は、国から輸入許可を得られた薬膳販売店から購入した正規品です。